スペイン年金

1.日本との社会保障協定 平成22年12月( 2010年12月)発効
日本との社会保障協定により、社会保険料の掛け捨ての問題が解決し、保障協定発効月以前にスペインで社会保険料の支払いが有った人は日本の年金加入期間との通算ができ受給資格が発生する事になりました。
2.年金の種類 日本の厚生年金に相当する社会保障制度
3.社会保険料率 被用者:4.7%、雇用者:23.6%(労災保険等を含めて)
4.社会保険加入期間 満額36年(2013年から2027年までに段階的に38年6か月まで延長)
最低15年(段階的に25年まで延長)
日本との期間通算には1年間の加入が必要。
5.受給開始年齢 2015年から2027年まで生年月日が1年後になる毎に受給開始年齢が2か月ずつ遅くなります。
1948年生まれの人:65歳
1949年生まれの人:65歳2ヶ月
1950年生まれの人:65歳4ヶ月
1951年生まれの人:65歳6ヶ月
1952年生まれの人:65歳8ヶ月
1953年生まれの人:65歳10ヶ月
1954年生まれの人:66歳
1955年生まれの人:66歳2か月
1956年生まれの人:66歳4ヶ月
1957年生まれの人:66歳6ヶ月
1958年生まれの人:66歳8ヶ月
1959年生まれの人:66歳10ヶ月
1960年以降生まれの人:67歳
6.繰上げ受給 可能です。ただし、年ごとに8%(加入期間38.5年未満)、7.5%(加入期間38.5~41.5年)、7%(41.5年~44.5年)、6.5%(44.5年以上)の減額となります。
7.繰り下げ受給 65歳以降70歳まで繰り下げが可能です。
ただし、1年繰り下げ毎に2%増額(15年~24年加入の場合)または年2.75%増額(25年から36年加入の場合)または年4%増額(37年以上加入の場合)
8.受給金額 満額で年額€6823以下(単身)、€8076以下(妻帯)となります。
スペインの年金は6月と11月には2回支払われ、年14回の支払いとなります。
9.  所得調査  スペイン年金資格審査時に所得調査が実施され、年金以外の就労所得が年間8301.10ユーロ(扶養配偶者有りの場合)以上の場合は減額率が適用されます。
(受給申請時の就労所得は正確に申告していただくようお願いいたします。)
 10.海外からの入金振込先銀行について 一般的な都市銀行や地方銀行で海外からの入金(被仕向外国送金)を受けると2500円から6500円程度の手数料が掛かり、手元に届く金額が大きく減ることになります。海外からの入金手数料については、入金手数料が発生しないサービスを実施している銀行を活用する事をお勧めします。
受給申請の前に、あらかじめ口座を開設し振込み先を指定しましょう。
11.日本の年金への影響  スペインから年金を受給した場合でも日本で受給する年金には影響は有りません。
12.受給申請手続き お客様ご自身で申請される場合は、申請書類を年金事務所で入手の上、必要な追加書類を添付の上、年金事務所へご提出いただく手続きとなります。

申請書類提出の後、本国から受給資格についてのスペイン語での確認・追加資料の提出指示が有りますので、その指示に従って資格審査を受けることになります。

私共にご依頼いただく場合は、弊所のフォームにしたがってお客様のパーソナルデータをご記入いただき、その情報をベースに、弊所にて海外年金受給申請書類を作成いたします。
全ての書類が準備できた段階で、お客様に内容の確認・ご署名をいただき、その受給申請書類を弊所が代行して年金事務所に提出いたします。
また、本国からの資格審査につきましても、弊所にてお客様との打合せの上で対応させていただきます。
(ご注意:申請代行サービスはお客様からの委任状をいただいた上で実施いたします。)
13.受給申請受付時期  受給申請は受給年齢に達する3か月前からの受付となります。
14. 生存証明  スペイン年金を継続して受給するには、毎年1回生存証明を取得し スペイン年金局に送付することが求められます。

“FE DE VIDA” – 生存証明書の発行に関して【スペイン大使館案内(抜粋)】
スペイン政府から年金を受給するための「生存証明(FE DE VIDA)」を取得するために、スペイン大使館あるいは最寄りの在日本スペイン国名誉領事館への本人出頭が必要です。
持参書類等:
1.パスポートの原本とコピー1 部
2.住民票の原本 1 部(発行日から 3 ヶ月以内のもの)
3.戸籍謄本の原本1部(発行日から 3 ヶ月以内のもの)
4.スペイン政府からの発行依頼書のコピー1部
5.返信用封筒:日本国内の宛先をご記入の上、82円切手を貼ったもの
受付時間: 祝祭日を除いて、月曜日~金曜日の午前中のみ、9:30~12:30

お手続きの後、数日後に受給者へ郵送で生存証明書が郵送されますので、その書類をその年の 3 月末までに、スペイン政府宛に各自でお送り下さい。
15.現地担当機関 労働・社会問題省、国家社会保障院(INSS)、社会保障出納院(TGSS)、海事社会院(ISM)
16.海外年金の所得税について (1)租税条約に基づく免税措置
(2)確定申告時の公的年金への対応
にて対応してください。
 ご注意


平成26年の税制改正により、平成27年分の確定申告から対応が変わりましたのでご注意ください。
平成26年分の確定申告までは、その年中の公的年金等の収入金額が400万円以下であり、かつ、その年分の公的年金等に係る雑所得以外の所得金額が20万円以下である場合には確定申告の必要はありませんでしたが、平成27年分よりは、海外年金の収入が有る場合は確定申告が必要と変わっております。
(詳細は、国税庁タックスアンサー1600をご覧ください。本ホームページ「公的年金の課税について」にも記載しております。)


社会保険労務士事務所 プラムアンドアップルでは、社会保険労務士として海外年金受給申請手続きを代行する事が出来ます。是非、お問い合わせください。

お問い合わせ

年金情報の出典
・日本年金機構
・社会保障協定国 各国年金機構

日西社会保障協定の議定書全文については、こちらで