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社会保障会議スタート
先週7月17日に社会保障制度改革推進会議の初会合がありました。
新聞報道にも有りましたが、厚生労働省によると2025年度に75歳以上の人口は2015年度の1646万人から2179万人へと急増し、全人口に占める割合が13%から18%になり、国の社会保障費は119兆円から148兆円へ増える見込みとの事。マクロ経済スライドによる0.9%削減する仕組みはこれまで一度も実施されていませんが、いよいよ来年度から毎年実施されることが決まるかもしれません。
このほかにも、国民年金の納付期間を60歳から65歳までに延長するかどうか?年金支払い開始年齢を65歳から67歳あるいは68歳に引き上げるかどうか?70歳以上の医療費負担の引き上げ? 等々重要な課題が話し合われます。是非、注目したいと思います。
マクロ経済スライドとは?
先日のブログに記載しましたように平成16年(2004年)の年金改革で平成29年(2017年)まで保険料率が引き上げられます。
一方で今後受け取る年金は「少子高齢化」「平均余命の伸び」を反映して、たとえ物価が1%上がったとしても、同率で上げないようにして結果的に年金の実質価値を引き下げることになりました。(「少子高齢化」見合い0.6%、「平均余命の伸び」見合い0.3% 合計0.9%の引き下げ)これをマクロ経済スライドと言います。
この制度を採用する事により、国としての年金制度が維持できる事となる訳で意味のある制度では有ります。一方で、個々の問題としてみると、現在の年金受給者は年金金額が上がることは無いわけで、実質の年金金額は下がることになります。
厚生年金保険料率はいくら?
平成16年(2004年)の年金改革により、保険料率は平成29年(2017年)9月まで毎年改定されることになっており、「平成25年9月分(同年10月納付分)から平成26年8月分(同年9月納付分)まで」の保険料は一般被保険者の場合0.354%引き上げられ 17.12%となっています。
これを雇用者側と被用者側で折半し、それぞれが8.56%を負担している訳です。これが厚生年金と国民年金の社会保険料です。
金額にするとかなりの金額になります。
ちなみにそれまでの数年間は以下のような保険料率でした。 平成25年(2013年)8月分までは 16.766% 平成24年(2012年)8月分までは 16.412% 平成23年(2011年)8月分までは 16.058% 平成22年(2010年)8月分までは 15.704%
源泉徴収制度の弊害(1)
源泉徴収制度の弊害について考えています。
日本のサラリーマンの給料の意識は、手取り金額イコール給料だとの間違った理解の仕方をしているのではないでしょうか?
もちろん源泉徴収と言う言葉は知っていますが多くの人は、「あら こんなに引かれてしまっている。税金が高すぎる!」と言うだけで、源泉徴収されている中身について詳しく考えていないように思います。
控除の欄には、健康保険、介護保険、厚生年金保険、雇用保険、所得税額、住民税と言った項目が並んでいますが、それらが何なのか?なぜその金額になるのか?詳しく知る人はせいぜい人事社員ぐらいではないでしょうか? 私はそれは大きな問題だと思っています。源泉徴収と言う制度が有るお蔭で個人が確定申告をすることなく、税金や社会保険料の支払いを忘れることなく過ごせることで面倒くささは省かれてはいますが、逆に自分で考えずに済んでしまっている事の弊害も有ると考えています。
是非、皆さんとこれからこのブログの中で一緒におさらいをしてゆきたいと思います。
グローバルな社会保障について
海外で働く海外赴任者にも税金については、各国間での長い間の協議の結果各国単位の課税から全世界課税となっておます。海外のどこかで得た所得についても各国税務機関の相互連携により所得の捕捉が出来るようになり全世界所得が居住国で課税されます。
この様に国は自国の財政を守るためにいろいろな努力と取組をしてきています。社会保障制度についても、同様に各国間での協議が進み、社会保障協定締結国が拡大しています。 海外勤務した際に、税金の事には強い関心があり、全世界所得について課税されることを多くの人が知るようになってきていますが、社会保障についてはどうでしょうか?自分が定年になるのはまだまだ先の事と考え、関心が非常に低いのが現実だと思います。
我々の家族は13年間海外生活をしましたが、所得や税金には強い関心が有ったものの、社会保障制度については関心が薄かったのが現実です。しかし、当時は定年までは同じ会社で勤めあげる事を疑うことが無い時代でした。これからの時代はそうではありません。むしろ定年まで同じ会社で終わる人が例外で気になってくる世の中です。定年までのサラリーマン設計と同様に定年後をそのように生きてゆくか、その時の社会保障はどうなるのかをグローバルな観点を持って考えてほしいと思っています。